WAVEは,音を忠実に録音する規格で,CDやパソコン等で幅広く使われています。しかし,実際のCDのファイルサイズを考えると,1曲で50MBを超えることも少なくなく,HPにアップするのには適していません。そこで,圧縮規格としてMP3やRealAudioを利用することになります。WAVEデータを元に,MP3やRealPlayerファイルを作成することを,エンコードと言います。エンコードは,エンコーダーを用いることで簡単に作ることができます。 Binary-IDでは,オリジナルMIDIに加えて,MP3ファイルもアップしています。MIDIファイルは主にXGフォーマットで作成しているので,XG音源を利用されている方にはあまり意味はありませんが,GS音源等ではこちらの意図通りに再生されない場合があるからです。また,ヴォーカル入りの曲などは,WAVEデータを利用するしかありませんので,完成したWAVEデータをMP3に圧縮してアップロードしています。 よって,ここではこれらの作業,WAVEデータの作成方法やMP3へのエンコード方法を解説します。 1. MIDI→WAVEMP3等にエンコードすることや,とりあえずCDにプレスすることを前提としてWAVEデータを作成するならば,パソコンを使って作るのが良いでしょう。MIDI出力をパソコンのLINE INとつないで,波形編集(WAVE作成)ソフトで録音します。YAMAHAではフリーの波形編集ソフトがサポートされています(下表リンクよりダウンロード)。 シーケンサー等それ自体演奏が可能なモノを使って録音する場合は特に問題ありませんが,外部MIDI音源(いわゆるTone Generator)を使用する場合は,少し注意が必要です。と,言うのは,波形編集ソフト以外に,外部MIDI音源を操作するソフトを立ち上げないといけないので,思いの外パソコンに負担がかかってしまいます。とりあえずMIDIの再生ができる,最小限のファイルサイズのソフトを使用することをお勧めします。 ※MIDIデータをWAVE等の音声データに変換することはできません。MIDIデータは,あくまで音源等の機材を操作するための命令信号の集まりでしかなく,それ自体は音ではありません。例えば,「ギターの音で4分音符のドを鳴らせ」といった内容の記述が入っており,実際にギターの音が録音されているわけではないのです。従って,WAVE音源を作りたいときは,音源出力を別の機材で録音し直してやる必要があります。
2. MIDI伴奏に合わせての生演奏録りMIDIに伴奏をさせて,ヴォーカルやギターの演奏を録音する方法は,色々あります。一つは,後に説明するMTRを用いる方法です。しかし,とりあえず伴奏はMIDIの演奏をそのままで良いし,生演奏もせいぜい1,2トラック程度でしたら,MTRの購入はあまり良い選択とは言えません。そこで,波形編集ソフトを搭載したシーケンス・ソフトウェアによるMIX方法を簡単に説明しておきます。ソフトを使用する以上,様々な条件をクリアする必要がありますが,一番ロー・コストで行える,現実的な方法だと言えるからです。 YAMAHAのXGworksには,波形編集ソフトTWEが標準添付されています。で,WAVEを置きたいトラックを一つ選択し,属性を「MIDI」から「WAVE」に変更します。そして,マイクや楽器のシールドをパソコンのMICや外部音源のA/D INPUTに接続し,シーケンス・ソフトを録音待機状態にしてください。後は,録音と演奏を開始するだけです。 外部音源にINPUT端子が装着されていない場合はパソコンのMICを使う以外に方法はありません(おそらく,LINE INは外部音源が使っていると思いますので)。しかし,音源がA/D INPUT端子を装着している場合は,極力そちらを使う方が良いと思います。生演奏の音量と伴奏のMIDIの音量とを音源上で調節することができますし,パソコンのステレオMiniプラグよりも,標準ステレオプラグ(いわゆる,シールド)の方が音の劣化も少ないでしょう。
3. MTR→WAVEいわゆるハードディスク・レコーダー(MTR等)を利用してWAVEデータを作成する方法もあります。ヴォーカル録りなど,複数パートを一つにまとめるには,これらの機材を使うのが一番良いです。但し,手軽なものもあるとはいえ,ハードディスク・レコーダーは一般に高価であり,一式揃えるのは至難の技です。ハードディスク・レコーダーでは,音楽データを直接CDに焼き付けたり,WAVEデータとしてパソコンに移し替えたりすることができます。 最近では,パソコンソフトで,パソコン搭載の音源とハードディスクを利用し,上記MTRと同等の機能を再現しようとするものもあります(SteinbergのCubase VSTシリーズ等)。既にパソコンをお持ちの方は,ソフト購入のみで済むので手軽に利用できます。しかし,パソコンの性能に大きく左右されてしまいますし,音の定位とか使用エフェクト(リバーブ等の音響処理)がどこまで再現できるのかは,微妙なところです。
4. WAVE→MP3エンコーダーを用いて作成します。
5. WAVE→RealPlayerリアルプレーヤー用ファイルにエンコードする為には,専用のソフトウェアをRealPlayerサイトよりダウンロードする必要があります。 少し蘊蓄から入りますが,リアル・プレーヤーのストリーミング・ファイルには2種類あります。Single-rate StreamとMulti-rate SureStreamです。前者はエンコード時に作成者が指定したbit rateのみでストリーム再生するのに対し,後者ではダウンロードする側の通信環境から最適なbit-rateを選択し,そのbit-rateでストリーム再生を行う,というものです。後者は複数bit-rateに対応したファイルを用意する必要があり,ホスティング・サーバーに多大な負担を課すだけでなく(よって,サーバーとの特別な契約が必要になる場合があります),一定数以上のbit-rateでエンコードするには,有料版の専用ソフト(RealProducer Plus)を購入する必要があります(めちゃめちゃ高いです)。前者のSingle-rate Streamファイルは,無料でダウンロードできるRealProducer Basicや,有料版のRealJukebox Plus(但し,RealJukebox用の拡張子が割り当てられるので,後に手動で変更する必要があります)でも作成することができます。RealProducer BasicはRealPlayerのダウンロードページより入手できますが,英語サイトで迷いやすいと思いますので,下にダウンロードURLを載せておきます。 さて,少し具体的な話に移りますが,RealPlayerファイルの拡張子には2種類あります。一つは正式なRealMediaの拡張子である「*.rm」です。RealProducerやRealJukeboxでエンコードしたファイルは「*.rm」で保存されます。作成者は,このファイルをホームページにアップロードし,視聴者にダウンロードしてもらうことになります。しかし,このファイルをダウンロードしても,ストリーム再生することはできません。 そこで,二つ目の拡張子「*.ram」ファイルが必要になります。これは特殊なファイル,というわけではなく,ただのテキスト・ファイルの拡張子を変更すれば作成できます。RealPlayerがこの拡張子を受けると,このファイルに記載されたURLに接続し,「*.rm」ファイルのストリーム再生を開始する,という仕組みになっています。 おわかりになりましたか?ストリーム再生というのは,実は普通のファイルをダウンロードしながら,既にダウンロードし終わった部分をリアルタイムに再生していく,というものなのですね。具体例を挙げておきます。 例えば,「DRIVE」という曲をRealProducerで,bit-rateを44.1Kbpsにエンコードし,「drive.rm」(これが本体)というファイルを用意しました。これを「http://www.binary-id.net/」というホームページの「rm/」フォルダからストリーム再生できるようにするとします。この場合,別途テキスト・ファイルに「http://www.binary-id.net/rm/drive.rm」と記述した上で,拡張子を「*.ram」に変更(必ず,絶対パスで指定すること)します。ファイル名は何でも構いませんが,わかりやすいように,「drive.ram」としておきましょう。
この状態で,ホームページ上のHTMLより,「drive.rm」へのリンクを貼れば,そのリンクからは普通のダウンロード後に再生,「drive.ram」へのリンクを貼れば,そのリンクからはストリーム再生となります。 ※「*.ram」ファイルに記載するURLは,必ず絶対パスにしてください。何故かというと,「*.ram」ファイルは,一度視聴者のコンピューターにダウンロードされた後に,RealPlayerによってターゲットURLの検索が行われる為です。
6. bit rate(転送率)について一度でもMP3やRealPlayerファイルを再生したことがある方ならご存じかと思いますが,MP3等の圧縮ファイルは,サンプルレート(転送率)により,圧縮率が異なってきます。「bps」は「bit per second(転送率)」のことで(たぶん),例えば,192Kbpsと64Kbpsとでは,後者の方がファイルサイズが小さくて済みますが,音質は劣る,と言うことになります。いずれにせよ,CD(WAVE)が 16bit stereo録音で44,1kHz・1411Kbpsですから,ものすごくファイルサイズを削っているんですね。ただ,関係者曰く,可聴領域は削ってないらしいですから・・・,192Kbpsくらいだったら,ほとんど違いはわかりません。
7. ホームページへの立ち上げ音楽ファイルのホームページへのアップロードは,「binaryモード」で行います。MIDIファイルもそうですが,MP3・RealPlayerも,全てbinaryモードになります。圧縮ファイルはbinaryモードで立ち上げる,ということですね。
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