リズム(rhythm・拍子)は,音の集まりに一定の「規則性」や「周期性」を持たせるもので,メロディと同様に音楽にとって不可欠の要素であると言えます。せっかくのメロディも,リズムがなければ単なる音の並びに過ぎません。作曲時は,リズム・パートもしっかりと作ることが大切です。 周期性を持たせるためには,メロディの途中に区切り目を入れます。実際には先ず,「小節」という間隔に音符をいくつ詰めるか決定し,その中にメロディを当てはめていくことになります。例えば,「4/4拍子」なら1小節に4分音符が4つ,「3/4拍子」なら3つ入ると考えてください。(ちなみに,「4分音符」は,全音符の4分の1の長さを持つ音符です。) もちろん,一定のリズムである必要はありませんが,現代歌謡曲のほとんど全てが4/4拍子(1小節に4拍)で成り立っており,最も安定感があるようです。 1. テンポテンポは曲の速さのことで,BPM(beat per minute・1分間に刻むリズムの回数)などを使って表示します。例えば,120BPMなら,1分間に120回のリズムを刻む速さになります。 リズム・パートを構成する楽器としては,ベース・(Bass)とドラム(Drums)が挙げられます。
2. Bassベースは,コード進行に合わせて各コードのルート音(根音)を奏でるのが基本的な使い方です。また,バスドラム(Bass Drum)やスネア(Snare),タム(Low TomやFloor Tom)と組み合わせれば,重いアクセントをつけることができ,曲にメリハリ感を持たせることができます。 ベースは弦楽器なので,音程感のある音を発し,ある程度のメロディを奏でることができます。しかし,同時にリズム・セクションを担う楽器でもあるので,ドラムが刻むリズムに合わせて重低音を補うことが大切です。 アレンジとしては,コード進行に注意しながら構成音内で動かすのが,簡単かつ効果的。メロディとユニゾンさせるのも1つです。他にも,調性と関係しない5度を利用し「1度・5度」で動かしたり,オクターブ(12半音上または下の同一音)を使って「1度・8度」を絡めて演奏する方法などもあります(安直だなぁ・・・)。コード進行中,特に際だたせたいコード(ディミニッシュやテンションなど)があれば,そのコード構成音を使ってやると,埋もれがちな伴奏やコード進行を全面に出すことができます。要は,欲しい音を使え!って感じですね。
3. Drums基本的には,ハイ・ハットでリズムを刻みます。8ビートなら1小節に8回(1拍で2回),16ビートなら1小節に16回(1拍で4回)です。バスドラムとスネアを同時に叩くのは避け,表拍をバスドラム,裏拍をスネアといった形で叩きわけます。シンバル(クラッシュ・スプラッシュ)は,バスドラムと同時に叩くのが基本です。ライド・シンバルは,ハイ・ハットの代わりにリズムを刻む時に使います。タムは,フィル・インで使うと効果的です。フィル・インとは,いわゆる「キメ」のようなもので,例えば,4小節おき・8小節おきにメロディがループするのに合わせて,普段刻むリズムとは異なるアクセントを入れます。
※MIDI音源では通常,ハイ・ハット(Hi-Hat)のOpen,Closed,Pedalには排他的処理がなされているので,これらの音は同時に鳴らすことができません。Openの音はかなり伸びるので,リズムに合わせてPedal,Closedを挟み,残響音を切って使うのが良いでしょう。
4. 表拍と裏拍先にも述べた表拍と裏拍について簡単に説明しておきます。4/4拍子(4ビート)で考えた場合,1小節に4分音符が4つ入ることになります。この場合,1拍目と3拍目が表拍,2拍目と4拍目が裏拍になります。同様に8ビートで考えると,1小節に8分音符が8つ入りますから,奇数拍が表拍,偶数拍が裏拍になります。
5. シンコペーション(syncopation)通常のリズムでは,上述の「表拍」・「裏拍」がそのまま「強拍」・「弱拍」となって一定の周期を作りますが,本来弱拍となるところに強拍のアクセントをつけたり,強拍のところを弱拍とするなど,故意に拍子やリズムを変えて,曲の印象を強くする方法のことを指します。主にジャズで使用されるリズムですが,周期的に用いるシンコペーションは,ロックやポップスなどの現代音楽にも非常に多く取り入れられています。小節やパートの中間に用いる方法と,出だしに用いる方法とがあります。前者のシンコペーションではリズムに軽いアクセントを付けるにとどまりますが(Ex.ドラム・サンプル2),後者ではメロディの入り方もリズムに合わせて前のめりになるため,疾走感のある曲調を演出できます(Ex.ドラム・サンプル6)。 シンコペーション自体は,ドラムに限った演奏法ではありません。ベースやギターのリズム・バッキングでも,とにかくリズム感を伴うものであれば適用可能です。1つのパートがシンコペーションを使う場合に,他のパートが合わせる必要もありません。ドラム・ベースが前のめりのリズムを刻みながらもヴォーカルは普通に小節のアタマから入ることもありますし,ベース・ギターがシンコペーションのリズムを刻みつつドラムが普通にリズムを刻む,なんてこともあります。この辺は,アレンジのさじ加減ですね。
6. シャッフル(shuffle)3連符を基本に,真ん中を省いたリズム。通常のリズムが「タツタツ・・・」となるところを,シャッフルでは「タッツタッツ・・・」となる(Ex.ドラム・サンプル5)。
7. Drums Ex.表拍をバスドラム,裏拍をスネアで叩くのが基本と書きましたが,実際は「スカ・SKA」でもない限りそんな叩き方はしません。いくつか例を挙げてみましょう。 ※サンプルのMIDIファイルを再生するには,GM規格に対応したMIDI音源またはサウンドカード,および再生ソフトウェアが必要です。
曲の要所で,ノリに併せて叩きましょう♪
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